第48期王位戦 第7局

深浦が初の王位 積極的攻め実る

念願の初タイトルを獲得し、対局を振り返る深浦康市新王位=神奈川県秦野市の「陣屋」

 二十五日から神奈川県秦野市の鶴巻温泉「陣屋」で行われていた将棋の第四十八期王位戦七番勝負の最終局、第七局は二十六日午後七時四分、先手番の深浦康市八段(35)が115手までで羽生善治王位(37)=王座、王将=を下し、四勝三敗として王位を獲得、初タイトルを手にした。

 一九九六年の第三十七期王位戦で羽生に挑戦、一勝四敗で敗れた深浦は、十一年ぶりに雪辱を果たした。持ち時間各8時間のうち残り時間は深浦2分、羽生1分。

 念願の初タイトル−。深浦が終始積極的な攻めを続けて羽生を下し、王位を奪取した。第四局までに三勝一敗として羽生を追い詰めながら、二連敗。相手に傾きかけた形勢を、気迫で押し戻した一局だった。

 二日目は、6六金(55手目)、3八と(56手目)と、角と飛を交換して本格的な戦いに突入。深浦が4一角(61手目)、6三角成(63手目)と敵陣に食いついた。羽生の6二金引(68手目)の一手をとらえて、さらに厳しい攻めを続け、羽生が受ける展開が続いた。

 形勢が読みづらい難解な局面が続いたが、残り時間が2分となってからの深浦の7七桂(105手目)が、自玉の詰みを消して、相手玉の詰みを狙った一手となった。

 一方、羽生は6六角(96手目)、6八銀(104手目)と相手玉に迫る手を繰り出したが、6九銀不成(106手目)が痛恨の敗着となった。

両対戦者のコメント

◆深浦康市・新王位の話 攻め薄く負けかと…

 穴熊(あなぐま)が未完成なまま仕掛け、難しいところでした。4二銀(67手目)も攻めが薄く、残り2分まで負けと思いました。残していると思ったのは7七桂(105手目)と跳ねたところ。(出身地の)九州にタイトルを持ち帰れてうれしい。


◆羽生善治・前王位の話 中盤、つらいしのぎ

 7七桂(105手目)がうまい手で、これが詰めろ逃れの詰めろになってしまいました。中盤、しのぎに回ったあたりも、つらいような気がしていました。結果は残念ですが、力を尽くしたので、仕方がないというところです。