| 第50期王位戦特集 |
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盤上の熱戦 今年も 第50期王位戦7番勝負 深浦康市王位 VS 木村一基八段 3連覇か初挑戦奪取か |
| 記念の第50期王位戦7番勝負は深浦康市王位(37)対木村一基八段(36)の初対決となり、7月13、14日、岐阜県下呂市で開幕する。2期連続で羽生善治名人(38)を下し、3連覇がかかる深浦王位。その羽生名人をリーグ戦の直接対決で下して7番勝負連続出場記録を16期で阻止し、自ら初挑戦の名乗りをあげた木村八段。両者粘り強い棋風で中盤の激しいねじり合いが展開するのは必至。棋界に精通する島朗九段と王位挑戦5回の実績を持つ佐藤康光九段に勝負の予想を語ってもらった。 |
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| 島九段と佐藤九段 展開占う 羽生世代追う両者に注目 | |
| −木村八段が挑戦者に。 | |
| 島 | 今回の王位リーグは12人とも厳しいメンバーで、現棋界を象徴していた。 |
| 佐藤 | とりわけ紅組はシビアという印象。渡辺明竜王は陥落が決まっている中で、羽生善治名人相手に全力を尽くして勝ったのはさすがでした。 |
| 島 | 羽生名人の王位7番勝負連続出場記録が16回でとぎれましたね。紅組、白組ともに結果的には全勝者のない、コクのある戦いになりました。 |
| 佐藤 | 挑戦者決定戦は橋本七段が最初の失点を最後まで返せなかったという印象。終始、木村八段の方が安定していました。 |
| 木村八段 粘り強い終盤 | |
| −木村八段はどんな棋士? | |
| 佐藤 | ニックネームは“千駄ケ谷の受け師”で受けに強みのある棋風。しかし終盤の切れ味もある。 |
| 島 | 長引いてもリードを許さなければ問題ないという勝負勘がある。終盤の複雑さで勝負してくる棋士。粘り強い終盤が身上であるけれど、それだけではない。 |
| 佐藤 | 粘り強さに切れ味もあるので、一筋縄ではいかない。 |
| 島 | 羽生名人や佐藤九段と年齢的にはほとんど変わらないのですが、深浦王位や木村八段は羽生世代を追いかけてきた。追いかける精神が核になっている。そのためには必死でやるしかなく、倒れない自信がある。その羽生名人を負かして出てきた木村八段と深浦王位の戦いになった。 |
| 佐藤 | 非常にフレッシュな顔合わせです。 |
| 深浦王位 ここ1番で力 | |
| −最近の深浦王位は? | |
| 佐藤 | 勝って自信をつけるのは棋士の場合だれしもですが、深浦王位の場合はなかなかはっきりとした形にならなかったので、羽生名人から王位を取ったことは大きかったと思います。そして自信が確信になっていった。昨年の防衛戦ではここ1番の強さが目立った。 |
| 島 | 実力に比べ勝負にはツキがない印象でしたが壁を破った。タイトル獲得は大きく棋士人生に影響します。羽生名人に競り勝ったのは最高の勲章じゃないですか。 |
| −深浦、木村。共通点と違いは? | |
| 島 | 両者失策の少ない将棋。しかし羽生名人や佐藤九段のようにビッグイニングを作る将棋ではない。この2人で決着がつくのは最後の根比べ、序盤で差がつくとは思えない。接戦になったらどちらが勝つか分からないが、先にエラーすると厳しい。 |
| 佐藤 | 最新戦法に精通し悪くなってからも粘り強い。似ている点が多く年齢的にも近い。仲も良いようです。強いて上げれば木村八段の方が大らかな印象。深浦王位の方が積極的にリードを狙っていくところはある。 |
| 島 | 木村八段は予想しない受けを繰り出し、相手の意表を突く。それがトップにも通用し自信を深めている。勝負への執念は深浦王位の方が一歩リードするかもしれないが、自由奔放さは木村八段。甲乙つけがたい。深浦王位はセオリー重視という点では上ですが、木村八段の受けはついて行けない世界。 |
| 島「早期決着なら挑戦者」 佐藤「4―3で王位が防衛」 | |
| −7番勝負の行方は。 | |
| 佐藤 | 最新型の戦いが見られる。相居飛車が中心でしょうが、一方的なスコアは考えにくい。 |
| 島 | 「50期」もモチベーションのひとつになり、2人の棋士生活を占う上で大きな戦いになるでしょう。羽生名人のいない王位戦で、今1番指せている両者。名実共にナンバー1を争う戦い。深浦王位は普段温厚で柔らかいですが、勝負になれば人の良さをかなぐり捨てる。根性という精神的なものが大きな要素になる。まずペースをつかむのが重要。 |
| 佐藤 | 先行する方が有利。深浦王位が1局目からスパートをかけるのでは。 |
| 島 | 深浦王位は後手番の木村八段の一手損角換わりへの準備は万端だろうからここをたたきにいきたい。一方、木村八段は深浦王位の終盤の自信を打ち砕くようなことがあれば勢いがつくでしょう。この2人は大長考をするというより平均的に時間を使うイメージがある。 |
| 佐藤 | 2人とも決断がいいので1日目から手数が進む可能性も。 |
| 島 | 木村八段が勝つには早期決着が望ましい。フルセットになると深浦王位の強みがでる。棋聖戦とのダブルタイトル戦の勢いをかって4−2以下で早期に決めたい。 |
| 佐藤 | 深浦王位は入念な準備をし、1局目からラッシュをかけてくるように思う。対羽生名人とは違う気持ちの変化が出るでしょうね。最終局まで一進一退の攻防が続けば、わずかなリードを生かして4−3で深浦王位が防衛するような気がします。 |
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× × ●対局の日程 第1局 7月13日(月)、14日(火)岐阜県下呂市「水明館」 第2局 7月22日(水)、23日(木)札幌市「ルネッサンスサッポロホテル」 第3局 7月30日(木)、31日(金)神戸市「中の坊瑞苑」 第4局 8月4日(火)、5日(水)長崎県佐世保市「万松楼(ばんしょうろう)」 第5局 8月20日(木)、21日(金)徳島市「渭水苑(いすいえん)」 第6局 9月8日(火)、9日(水)神奈川県秦野市「陣屋」 第7局 9月29日(火)、30日(水)神奈川県秦野市「陣屋」 |
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