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2005/04/17(日) |
| 遺族年金 事実婚の妻も受給資格 |
日曜日の朝にふさわしい話題ではないけれど、不倫ばやりの昨今、その行き着く先にある、夫の死後の遺族年金の話をしよう。
いろいろ批判されている年金制度だが、実は粋な面もある。年金制度上は、事実婚関係(昔は内縁関係と言ったが)にある人も配偶者として認めていることだ。
すなわち、夫が死亡すれば戸籍上の妻でなくても、自他ともに認める「妻」であれば遺族年金を受給できる。夫婦別姓を貫くため、役所に婚姻の届け出をしないカップルが増えているが、この場合も事実婚と認められれば、妻は遺族年金を受け取れる。
問題は、内縁の妻がいる一方で、実は法律上の妻もいる重婚的内縁関係の場合である。いわゆる不倫である。生きているうちもすっきりしないが、夫の死後も遺族年金の行方をめぐってドロドロの紛争が生じる。
年金制度は技術的な事柄が多く、授業をしていても無味乾燥な雰囲気である。しかし、このテーマになると寝ていた学生はぱっと起きて目を輝かせて聞く。まさか当事者ではないだろうが、面白く聞けるのだろう。
法廷まで持ち込まれる場合、裁判所は《1》法律上の妻との関係が事実上の離婚状態にあった《2》内縁の妻が夫によって生計を維持されていた、という二つの条件を満たすときに内縁の妻に遺族年金の受給権を認めている。
このうち、事実上の離婚状態にあるか否かは別居の有無、経緯、期間、関係修復の努力の有無、別居後の経済的依存、当事者間の音信・訪問状況、内縁関係の固定性などを総合的に考慮して判断される。
例えば内縁の妻と暮らしていながらも、戸籍上の妻に月々の仕送りをし、一緒に冠婚葬祭の席に着き、時には子供を交えて会食などをする場合には、戸籍上の妻が遺族年金の受給者になるかもしれない。
死後に禍根を残さないためにも、生きているうちに清算するのが男のかい性といえようか。
(片桐由喜・小樽商大助教授) |
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