くらしの扉

メモ
最低賃金



2004/02/29(日)朝刊
企業へのけん制重要
道最低賃金審議会委員 道幸哲也教授に聞く
 道労働局の北海道最低賃金審議会委員の道幸哲也・北大大学院法学研究科教授(労働法)に、最低賃金制度の役割などについて聞いた。

 ■最低賃金制度の役割を教えてください。

 「企業の業績がどんなに悪化しても、不当に安い賃金で雇用させないようにし、企業の業績が向上している場合にも、賃金の抑え込みを防止する狙いがあります。企業へのけん制が重要な役割ですね」

 ■最低賃金はどうやって決まるのですか。


 「審議会では、労働者、経営者、公益の代表が協議します。値上げを求める労働者代表と、値下げか現状維持を主張する経営者代表の意見を、公益代表が調整するという構図です。春闘結果や企業の業績などが前年より上昇していれば、最低賃金も上げやすくなります。逆に春闘結果がふるわなかったり、企業の業績が悪化したりすれば、前年と同額になりやすいのです」

 ■最低賃金で働くより、生活保護の給付を受けた方が収入が多いケースがあります。

 「審議会では、最低賃金だけで生活できるかどうかの判断のほか、企業が給与を支払うことができるかどうかを見極めなければなりません。生活保護制度は最低限度の生活を保証しますが、最低賃金制度では、企業の賃金支払い能力への評価がブレーキとなり、生活できるかどうかのチェックは生活保護制度より弱いと言えます」

 ■最低賃金が安すぎるという批判があります。


 「最低賃金は、実際には社内で最も若い新入社員に適用されます。最低賃金を上げれば、そのほかの社員の賃金も上げなければならず、企業の負担は相当なものになります。現行では、企業業績や生活経費が前年より上がったか下がったかで額を決めています」

北海道新聞
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