くらしの扉



2004/02/29(日)朝刊
聞いて納得 通勤災害の適応範囲は 住宅形態、経路で変わる

 出勤途中、アパートの部屋の外にある階段で右足首をねんざしました。なかなかよくならないので病院に行こうと思いますが、通勤災害になるのでしょうか。制度の概要と併せて教えてください。

(札幌市 会社員20歳)

A
 通勤災害とは、一般的に労働者が業務に従事するため、自宅と会社などを通勤している時に、通勤行為が原因で発生した災害を指します。いったん通勤経路を外れてから経路に戻ったり、通勤を中断した後、通勤を再開したりすると、原則、通勤と認められません。通勤途中に駅構内のトイレに行くなど、やむをえないケースで、再び合理的な経路に戻れば、通勤になることもあります。

 通勤の範囲については、アパートなどの集合住宅の場合、住居の境界である自室のドアから出た後になります。これに対し、庭付き一戸建て住宅の玄関の石段は敷地内になるので、通勤の範囲から外れます。ここで事故を起こしても、通勤災害にはならないとされています。

 相談者の場合、アパートの部屋の外の階段で起きた事故ですから、通勤災害になります。

 労災病院や労災指定病院等にかかれば、原則として傷病が治るまで療養を受けられます。診療を受けるとともに、療養の給付請求書を病院に提出してください。指定病院でない医療機関などの場合は、療養の費用請求書を労働基準監督署に出すことになります。

(佐々木照雄・医療保険事務コンサルタント=札幌)

北海道新聞
Copyright(c) The Hokkaido Shimbun Press.