くらしの扉

メモ
生活保護制度の実態



2004/10/03(日)朝刊
強まる弱者への“締め付け”
道生連副会長 細川久美子さんに聞く
 生活保護の相談に二十七年間のってきた北海道生活と健康を守る連合会(道生連、札幌市)の細川久美子副会長に、受給者の立場からみた問題点を聞いた。

 ■どのような問題を感じてきましたか。

 「一九八一年の厚生省一二三号通知に伴う包括同意書によって、窓口での締め付けが強くなりました。包括同意書とは、何を調べてもらっても構わないと同意してから申請行為に入る手続きです。窓口での『水際作戦』で、十人相談に行くと、六人は押し返され、四人しか受け付けてもらえない状況になりました。八七年に札幌で、働けなくなった母親が申請を拒否され、三人の子を残して餓死する事件が起きました」

 ■小泉構造改革路線ではどうですか。

 「二○○二年に就労可能な人を就労させていく厚労省通知が出て、締め付けが極端に強まりました。保護を受けている人に『軽労働なら働ける』と打ち切ったり、申請しても拒否したり。空知管内のある市では、腰痛で手術し、その後も痛みの残る女性が、離婚後、子供を抱えて生活保護を申請しましたが、『働こうと努力しない』と、却下されました。このケースは道に審査請求し、再申請が認められました」

 ■道内には切羽詰まった人が多いようです。

 「一番大変なのは仕事を求めている人。三十代の夫婦と乳飲み子の世帯で、夫が手取り十万円ちょっと。保護を申請しても、夫に『もっといい仕事を探しなさい』、妻に『子供を預けて働きなさい』と、受理しないようなケースが何件もあります。収入が低くて、国民年金保険料を払えない人も多い。生活保護では最低一人約七万円出ます。最低年金を決めて、少なくても一人七万円ぐらいの年金を受けられれば、夫婦十四万円で十分生活していけるんですが」


 ■今回の厚労省の自立支援プログラムを、どう受け止めますか。

 「生活保護受給世帯を減らすための方策なので、病気で生活保護を受けている人に追い打ちをかけるのではと心配です。仕事を見つけないと生活保護費を出さないという動きを加速すると思います」

北海道新聞
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