くらしの扉




2005/04/03(日)朝刊
聞いて納得 厚生年金脱退で基礎部分の受給は 法改正以前は不可能

 厚生年金の保険料には報酬比例部分(厚生年金)と基礎部分(国民年金)の両方が含まれていると理解しています。私が結婚前に脱退解約した7年間の報酬比例部分は年金にならないこともわかります。しかし、国民年金は解約できないのですから、基礎部分は残り、将来、私の基礎年金に加えられるべきではないでしょうか。

(江別市 50代 女性)

A
 一九八六年四月に年金の仕組みが大きく変わりました。厚生年金の加入者は同時に国民年金の加入者となり、基礎年金という共通の年金に上乗せする形で、二階建ての年金が支給されることになりました。厚生年金の加入者の国民年金の保険料は厚生年金の保険料で賄い、八六年三月以前にある厚生年金の加入期間も、国民年金の保険料納付済み期間として取り扱われることになったのです。

 しかし、これは八六年改正後の取り扱いです。

 相談者が脱退解約した八六年以前は、厚生年金加入者の年金は、現在で言う、報酬比例部分と基礎部分相当をまとめて、ひとつの年金として考えていました。そのため、脱退解約した際も、報酬比例部分と基礎部分を分離して計算はしておりません。つまり、将来の基礎年金に加えられる分は残っていないのです。

 脱退手当金を返して年金を受給したい、という相談も時々ありますが、現在の仕組みではかないません。

(熊谷たか子・社会保険労務士=札幌)

北海道新聞
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