アニメーションを作ってみよう
講習会で小学生が挑戦
 みんなが大好(す)きなアニメーションを自分で作れるって知ってた? 十勝管内新得(とかちかんないしんとく)町で開かれた「第七回空想(くうそう)の森映画(えいが)祭」のアニメーションのワークショップ《講習(こうしゅう)会》で、おとなに交じって小学生たちが挑戦(ちょうせん)しました。その様子をしょうかいしましょう。《寺町志保(てらまちしほ)》
「絵がうまくつながっているか確(たし)かめよう」。ヤンさん(左)にコツを教わる小学生たち

 アニメーションは日本語で「動画」、つまり「動く絵」という意味です。

 ノートのすみに、少しずつちがう絵を何枚もかいて、ぱらぱらぱら…とめくると、絵が動いて見えますね。自分で作って遊んだことがある人もいるでしょう。先に見た絵が目に残(のこ)っているうちに次の絵を見るので、絵と絵がつながって動いて見えるんだよ。

 同じように、たくさんの紙に絵をかいて一枚(まい)ずつさつえいすれば、立派(りっぱ)なアニメーションになります。

 先生はアニメ作家で京都造形芸術大教授(きょうとぞうけいげいじゅつだいきょうじゅ)でもある相原信洋(あいはらのぶひろ)さん。チェコの有名なアニメ作家ドゥトカさんと学生のヤンさんも参加(さんか)しました。

 相原さんが説明(せつめい)します。「絵をかいた紙に別の紙を重ねて、すけて見える下の線より少しずらして次の動きをかくんだよ。こんなことがあったらおもしろいなということを、楽しくかこう」。「何枚かけばいいの?」と帯広(おびひろ)市大空(おおぞら)小五年の野田草悦(のだそうえつ)君。「いーっぱい、かくんです。ずらすはばがせまいほど、やわらかい動きになるよ」と相原さん。みんないっせいにかき始めました。
作品が動くようすをテレビ(右下)で見つめる藤江月歩ちゃん(右から2人目)とドゥトカさん(右)

 網走(あばしり)管内置戸(おけと)町勝山(かつやま)小二年の藤江月歩(ふじえつきほ)ちゃんは人魚ひめをえがいています。細かくかきこんでいる月歩ちゃんに、ドゥトカさんは「もっと単純(たんじゅん)な絵の方がやりやすいよ」とアドバイス。同管内滝上(たきのうえ)町滝西(たきにし)小三年の佐々木萌(ささきもえ)ちゃんは、車にぶつかりそうになってにげるうちに迷子(まいご)になる話です。「紙をぱらぱらしてみると、つながりの変なところが分かるよ」とヤンさんに教えてもらいました。

 十勝管内上士幌(かみしほろ)町北門(ほくもん)小三年の鬼塚拓人(おにづかたくと)君は、バスケットの試合(しあい)をかいています。四枚できたところで、ためしにさつえいして見てみました。ちゃんと足が交ごに前に出て、走っているように見えます。

 「アニメーション」のもとになった「アニメート」という言葉には「生命をふきこむ」という意味があるそうです。さつえいした作品を見た月歩ちゃんは、「人が紙の中に入って動いてるみたい」とうれしそうでした。

 ワークショップは三十日に滝川(たきかわ)市でも開かれます。問い合わせは滝川映画サークル(電)0125・22・5778へ。

ふくらむ物語 広がる絵の世界


「絵を動かすのは楽しいよ」と話す相原さん
 この日のワークショップでは、学校教材(きょうざい)向けの簡易(かんい)コマどり機(き)《アメリカ製(せい)》を使いました。コマどりのできるビデオカメラがあるし、普(ふ)通のビデオカメラでも、録画(ろくが)スイッチを短く入れたり切ったりすれば、同じようにさつえいできるそうです。先生役をつとめた相原信洋(あいはらのぶひろ)さんにアニメについて聞きました。

 こどもが絵に動きを感じるのは自然なことです。図工の時間にかく絵は一枚だけど、それがアニメーションになると、物語が次から次へとふくらんで、絵の世界がひとりでに広がっていきます。

 線や絵を紙にかくだけじゃなくて、ねん土細工や人形を少しずつ動かすなど、工夫次第でいろんなアニメーションが作れます。動きに加えて音が入ると、これがまた楽しいんだよ。

 こどもはみんなアニメが大好きだけど、「千と千尋(ちひろ)の神隠(かく)し」を見て、「おもしろかったねー」で終わるのは残念(ざんねん)です。

 デンマークやスウェーデンなどでは、幼(よう)ち園のときからアニメや映画などの映像(えいぞう)を使った学習が行われています。日本でも今年から、中学校の美術(びじゅつ)の授業(じゅぎょう)に取り入れられました。技術(ぎじゅつ)の進歩で機材がどんどん手軽になっているので、今度はこどもたちのアニメ作品が出てきてほしいなあ。

 それには、北海道みたいに自然が豊かで、のびのび考えられる場所がぴったりです。「フムフム」の読者のみんなも、ぜひ挑戦してみてください。



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