ドームの中(なか)に満天(まんてん)の星空(ほしぞら)を映(うつ)し出(だ)すプラネタリウム。東京都(とうきょうと)の「葛飾区(かつしかく)郷土(きょうど)と天文(てんもん)の博物館(はくぶつかん)」に三月、「日本初(にっぽんはつ)」という新(あたら)しいプラネタリウムが登場(とうじょう)して大人気(だいにんき)になっています。一番(ばん)新(あたら)しい宇宙(うちゅう)の地図(ちず)をもとにした立体的(りったいてき)な映像(えいぞう)で、宇宙(うちゅう)を旅(たび)する感覚(かんかく)を味(あじ)わえます。大型連休(おおがたれんきゅう)に東京(とうきょう)に行(い)く人(ひと)は、宇宙旅行(うちゅうりょこう)の体験(たいけん)はいかが―。《文(ぶん)・大倉玄嗣(おおくらげんじ)、写真(しゃしん)・加藤哲朗(かとうてつろう)》
| はく力(りょく)満点(まんてん)のプラネタリウムを楽(たの)しむ家族(かぞく)連(づ)れ |
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東京・葛飾に新型プラネタリウム
「本当の姿」を立体的に 土星の輪も上下左右から
「どこの星(ほし)へ向(む)かって行(い)きたいですか」。星空(ほしぞら)が広(ひろ)がるプラネタリウムに、説明員(せつめいいん)の声(こえ)がひびきます。観客(かんきゃく)の多数決(たすうけつ)で、この日(ひ)はオリオン座(ざ)の方向(ほうこう)へ。プラネタリウムは、いきなり宇宙船(うちゅうせん)の中にいるように変(か)わります。土星(どせい)の輪(わ)の中(なか)へつっこみ、流(なが)れ星(ぼし)を追(お)いこし、銀河系(ぎんがけい)をぬけ出(だ)して宇宙(うちゅう)の果(は)てへ…。
「ディズニーランドのアトラクションみたい」「星(ほし)にぶつかるかと思(おも)った」。大人(おとな)も子(こ)どもも興奮気味(こうふんぎみ)。東京(とうきょう)・世田谷区(せたがやく)から訪(おとず)れた小学(しょうがく)三年の井川瑛介君(いかわえいすけくん)(8つ)は「よいそうになったけど楽(たの)しかった。宇宙飛行士(うちゅうひこうし)になりたい」と目(め)をかがやかせていました。
郷土(きょうど)と天文(てんもん)の博物館(はくぶつかん)は今(いま)までのプラネタリウムに加(くわ)え、はく力(りょく)満点(まんてん)の「デジタルプラネタリウム」を新(あたら)しく取(と)り入(い)れました。デジタルプラネタリウムは、札幌市青少年科学館(さっぽろしせいしょうねんかがくかん)などにもあります。
では、葛飾区(かつしかく)はどこが新(あたら)しいのか。博物館(はくぶつかん)の天文学(てんもんがく)担当(たんとう)の学芸員(がくげいいん)新井達之(あらいたつゆき)さん(42)は、こう説明(せつめい)します。「それは、デジタル映像(えいぞう)のもとになっている宇宙地図(うちゅうちず)『デジタル・ユニバース』を日本(にっぽん)のプラネタリウムで初(はじ)めて取(と)り入(い)れたことです。これは、車(くるま)についているカーナビの宇宙版(うちゅうばん)みたいなもの。だから行(い)きたい方向(ほうこう)を選(えら)んでもらえば、どこでも宇宙(うちゅう)の本当(ほんとう)の姿(すがた)をしょうかいできますよ」
| 新(あたら)しいプラネタリウムについて説明(せつめい)する新井達之(あらいたつゆき)学芸員(がくげいいん) |
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なんと地球(ちきゅう)から百三十七億(おく)光(こう)年(一光(こう)年は光(ひかり)が一年に進(すす)むきょり)はなれた場所(ばしょ)までを、上下左右(じょうげさゆう)どこからでも立体的(りったいてき)に見(み)ることができるのだそうです。デジタル・ユニバースは昨年(さくねん)七月、アメリカ自然史博物館(しぜんしはくぶつかん)がつくって発表(はっぴょう)したばかり。それを新井(あらい)さんがいち早(はや)く見(み)つけてプラネタリウムに使(つか)ったのです。ちなみに、アメリカ自然史博物館(しぜんしはくぶつかん)は、今年(ことし)公開(こうかい)された話題(わだい)の映画(えいが)「ナイトミュージアム」のぶ台(たい)になった博物館(はくぶつかん)です。
小学(しょうがく)三年のころ、母親(ははおや)に連(つ)れて行(い)かれたプラネタリウムで「天文学者(てんもんがくしゃ)になりたい」と思(おも)ったという新井(あらい)さん。「自分(じぶん)のいる場所(ばしょ)が、宇宙(うちゅう)だと思(おも)えると世(よ)の中(なか)がちがって見(み)えます。小学生(しょうがくせい)にそんな体験(たいけん)をしてもらいたいですね」。力(ちから)をこめて話(はな)していました。
| ぐんぐんせまる土星(どせい)の輪(わ)。これがデジタル・ユニバースのスピード感(かん) |
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<保護者の方へ> 葛飾区郷土と天文の博物館
東京都葛飾区白鳥3の25の1。京成電鉄「お花茶屋」駅から徒歩8分、JR常磐線「亀有」駅から徒歩25分。プラネタリウム観覧料(入館料込み)は大人450円、小中学生150円。休館日は月曜と第2、4火曜だが、大型連休中は開館。詳しくは同博物館(電)03・3838・1101へ。亀有駅前には、漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の主人公「両さん」の銅像もある。映画「男はつらいよ」で有名な柴又帝釈天も近い。 |