みんな、ぼくは「極楽とんぼ」というお笑いコンビをやっているんだよ。仕事は舞台とかラジオとか、いろいろあるけど、一番多いのはテレビの仕事。生放送のある日は昼すぎにテレビ局に入って、打ち合わせやリハーサルをしてから本番。終わったあとに新聞や雑誌のインタビューを受けることもある。
ぼくは高校を出てから札幌の運送会社で働いていたんだけど、十九さいのときに会社をやめて東京に出て、劇団に入った。それまでは、おしばいの経験なんて、ぜんぜんなかった。入団試験を受けたときに出会ったのが、今、コンビを組んでいるあいぼうの山本圭壱。ぐうぜん、同じ劇団を受けていたんだ。
そのとき山本は今みたいに太っていなくて、まだやせていた。最初の印象は、実を言うと、「うさんくさい」って思った。
でも、十人くらい受かった中で年が近い三人が仲良くなってね。しばいよりお笑いがやりたくなって、三人で吉本興業の新人発掘オーディションを受けた。結局、一人はそのまま劇団に残ることになって、ぼくと山本のコンビになったんだ。
ぼくが生まれたのは札幌市厚別区の大谷地。小学校一年生まで、そこで暮らした。そのころの大谷地は、今とはぜんぜんちがって、まだ、すごいいなかだった。家の近くに川があって、ドジョウとったり、クワガタをとりに行ったりして遊んだな。ぼくには三つ上のアニキがいるんだけど、アニキやその友だちについていって、よく野山で遊んでいた。
そう言えば、ぼくは小さいころに交通事故にあったことがあるんだ。幼ち園のとき、アニキをバス停まで送りに行って。止まっているバスの前を横断しようとしたら、後ろからバスを追いこしてきた車にひっかけられた。運が良くて、骨がおれたりしなかったけど、本当にびっくりした。その車を運転していたのが、なんと、アニキの担任の先生でね。あとでアニキの成績がすこし上がったらしいって聞いたな。 |