みなさん、アニメを見るのが好きでしょう。だけど、作るのはもっとおもしろいよ。
私はいま、札幌と東京にアニメスタジオを持っていて「忍たま乱太郎」などたくさんのテレビアニメを作ってきたけど、やはり自分でストーリーを考えて作品を作るときが一番楽しいね。今年は、老人の問題をあつかった長編アニメ「サムシング・グレイト−地図にない町−」を完成させました。近くで上映会があったらぜひ見てください。
この世界に入ったのは、子供のころ見た一本のアニメがきっかけでした。
生まれ育ったのは芦別市です。五人きょうだいの長男。近くの山に登ったり川に行ったり、外でよく遊びました。そのころの子供はみんなそうですよ。チャンバラなんかもよくやったね。
周りの人は子供のころの私は「おとなしかった」と言うんだけど、私自身は心の中では常に燃えていたんです(笑い)。何にでも興味を持つ子供でね、学校の帰り、駅にある機関車をずっとながめていたり、どこかの家から聞こえて来る三味線の音をあきずに聞いていたり。まっすぐ帰ってこないんです。
もちろん漫画は大好きでした。あのころの漫画雑誌は月刊で、「冒険王」なんかを毎月買ってもらっていました。弟や友達とちがう漫画雑誌を買い、交かんして熱心に読みましたね。今でも印象に残っているのは、「11ぴきのねこ」シリーズで有名な馬場のぼるさんや、柔道漫画「イガグリくん」で人気だった福井英一さんらでしょうか。みなさんはあまり知らないかもしれませんね。
漫画雑誌にはキャラクターの似顔絵投稿があって、じょうずな絵は雑誌にのり景品のバッジをもらえました。小学四、五年のころは、それを集めるのに熱中しましたよ。絵はたびたびのって、バッジもかなりの数になりました。
漫画に熱中することに両親は何も注意はしなかったから、理解はあったんでしょうね。だけど、中学校に行くと不思議と漫画をぴたっと読まなくなり、文学に興味を持ち始めました。中一の時の担任が国語の先生だったえいきょうかもしれません。
ところが、漫画ばなれしていた中学生時代に、私は東映動画《現在の東映アニメーション》が作った長編漫画映画「白蛇伝」と出合ったんです。 |