もっと知りたい 世界の禁煙事情

Q 日本の取り組みは
A 税収を優先/進まぬ対策

 日本国内の禁煙への取り組みは、欧米に比べ大きく立ち遅れている。

 旧厚生省は二〇〇〇年二月、国民の健康づくりの指針「健康日本21」に大人の喫煙率の目標値を盛り込もうとした。しかし、関連業界や葉タバコ農家の利益代表「族議員」の抵抗に遭い、数値目標の明記は断念した。

 未成年者の喫煙対策も実効は上がっていない。全国たばこ販売協同組合連合会は一九九六年、夜間に自動販売機を停止。コンビニの業界団体・日本フランチャイズチェーン協会も同年から、買い手の年齢確認を各店に指導したが、いずれも自主規制にすぎない。厚生労働省の昨年の調査では、喫煙する高校三年生男子は四年前と同じ約37%。自動販売機やコンビニで入手する例が増えた。

 「たばこ事業法は健康より、たばこ税の安定収入を優先。日本たばこ産業も完全民営化されず、財務省−業界−農家の連合軍に厚生行政が太刀打ちできない」。禁煙運動を進める日本禁煙友愛会(長野県伊那市)の浜初幹事長は日本の対策遅れの背景をそう解説する。

 とはいえ、禁煙運動は徐々に広がっている。長野県は四月から、「税収より県民の健康を優先」し、大人の喫煙率目標を数値化したプログラムをスタートさせる。道庁がたばこ販売業界の陳情に屈し、数値目標を設定できずにいるのと際立った違いだ。

 また、禁煙したい人を手助けする「禁煙外来」を開設する病院も徐々に増えている。


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北海道新聞
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