もっと知りたい 20年ぶり新札発行

Q あるのか経済効果
A GDPは2年で0.2%増/起爆剤には程遠い金額

 財務省は、〇四年春に発行される三種の新札が、〇五年末までには旧札と入れ替わるとみている。〇一年末の紙幣流通量は約百二十一億枚。二千円札を除き、百億枚もの紙幣が二年足らずですっかり新しくなるわけで、塩川財務相は「経済への波及効果が出る」と期待しているが、実際はどうだろうか。

 確実に恩恵を受けるのは自動販売機などのメーカーだ。両替機など「通貨処理機」の製造で50%強の国内シェアを誇るグローリー工業(本社・兵庫県姫路市)は二千円札が発行された時、機械の改修で百二十六億円、新規販売で百六十億円の増収効果があった。これだけで当時の年間連結売上高の二割を超える。今回は、両替機や自販機によく使われる千円札が変わるため「相当の増収が見込める」とそろばんをはじく。

 第一生命経済研究所が試算した新紙幣の経済効果は九千六百億円。内訳は、直接効果が、新札の製造で約千七百億円、現金自動預払機(ATM)や自動販売機の改修で約二千九百億円。残りが関連部品の生産など波及効果の部分だ。大きな額には見えるが、同研究所は「二年間でGDP押し上げ効果が0・2%程度では、景気回復の起爆剤にはなり得ない」と分析している。

 一方、ATMを持つ金融機関や自販機を扱う飲料メーカーなどの設備改修の負担は重く、頭の痛い問題となりそうだ。


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北海道新聞
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