もっと知りたい 監査委員制度

<めもらんだむ>

 監査を請求するのは住民や議会だけではない。必要と判断すれば、知事自らが監査要求することも可能だ。

 「知事の要求監査」と呼ばれる特別監査の一種で、地方自治法一九九条に基づく。請求対象は地方自治体の事務全般だ。

 最近では、浅野史郎宮城県知事が二○○三年三月、宮城県警に支出している捜査用報償費の支出が適正かどうか、○二年度までの三年間を対象に監査を要求した。

 監査は「違法な支出は確認されなかった」と結論づけたが、宮城県監査委員は報償費の使途について、全国でも異例の公表に踏み切り、四分の三が捜査協力者への謝礼に支出されていたことなどを明らかにした。

 また田中康夫長野県知事は○二年三月、県議が一九九六−二○○○年度に実施した海外視察の旅費について、監査を要求。長野県監査委員は計十六件の視察のうち、一件について「不当な公金支出」があったとする監査結果をまとめている。

 これらの監査要求は、知事と県警や議会との厳しい緊張関係が背景にあるといえる。

 一方、道内では九七年七月、札医大の高額医療機器カラ購入疑惑で、堀達也知事(当時)が監査を要求した例がある。同大第二外科で約九千万円分の使途不明が判明したが、学内調査では実態が明らかにならなかったため。道議会での厳しい追及もあり、堀知事は大学の自浄能力に見切りをつけ、監査を要求した。

 ただ、同年十二月の監査結果は学内調査をほぼ踏襲する内容だった。「医療機器販売業者などから書類の提出を受けられなかった」(道監査委員事務局)などの“壁”が実態解明を阻んだ。


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