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レジ袋有料化


 スーパーやコンビニエンスストアで何げなく受け取っているレジ袋が、早ければ二○○六年度にも、原則的に有料化される見通しとなった。経済産業省と環境省が、容器包装リサイクル法見直しの一環として、有料化の方針を固めたためだ。ただ、小売業界の思惑も絡んで、レジ袋の値段やどの業種で実施されるかなど、詳細は未定。買い物袋(かご)持参の時代が再びやって来るのか。


営業の自由侵害の恐れ 法的な義務付け困難

 原油を原料としたポリエチレン製レジ袋は、一九七○年代に登場。軽くて丈夫なことから、買い物かごなどに取って代わった。今では、国内で年間三百億枚、一人当たり三百枚近く使用している。だが、九五年に容器包装リサイクル法が制定され、ペットボトルやガラス瓶などと同様、削減・再利用の対象となった。

 レジ袋は家庭から出るプラスチック製容器包装ごみの一割を占める。環境省の中央環境審議会と経産省の産業構造審議会はこのほど、同法改正に向けた中間取りまとめで「有料化を通じて削減すべきだ」との方針を相次いで打ち出した。今秋の最終取りまとめを経て、来年の通常国会で改正法成立を目指す。

 ただ、レジ袋の有料化を法的に義務付けると、憲法上認められている「営業の自由」の侵害にあたる恐れがあり、両省は業界団体ごとに自主協定を結ぶ方式を想定。対象業種については「最低でもスーパーとコンビニでは実施したい」というが、業種を限定した場合、「狙い撃ちだ」との反発も予想される。

値段 「1円」「無料」店も 抜け駆け対策課題

 レジ袋を有料化した場合の値段は、有料化を独自に実施している道外の生協などの例から、一枚五−十円が妥当とみられている。

 ただ、値段を各店が自由に決められるようにすると、「一枚一円」などと相場を大きく下回る“特売”を集客の目玉にする店舗が出てくる可能性もあり、それが近隣店舗などに波及すれば、レジ袋の削減自体が進まないというジレンマに陥りかねない。

 かといって、業界団体が統一価格を決めれば、独占禁止法違反に問われかねないため、レジ袋を独禁法の対象外にするなど「付随的な措置を検討する必要もある」(経産省)とみられている。

 さらに、協定方式の場合、どの団体にも加盟していないスーパーやコンビニが抜け駆け的に、レジ袋を無料配布するのを防ぐのも困難。これらの対策は両省とも、まだ白紙の状態だ。

 このため、有料化に賛成を表明している日本チェーンストア協会(大手スーパーなどで構成)は「法律で義務付けなければ成功しない」と訴えている。

道内各社 理解示すも競争懸念 価格設定も悩みの種

国が有料化の方針を決めたレジ袋。実施後は袋やかごを持参して買い物に来る消費者が増えそうだ=コープさっぽろルーシー店
 道内のアークス、コープさっぽろ、マックスバリュ北海道など大手は、日本チェーンストア協会の動きを「見極めたい」として、対応を決めかねている。

 有料化方針には各社とも理解を示すが、「有料か無料かの競争が生じ、『うちのレジ袋は無料』という店が出てこないか」(コープさっぽろ)という懸念も強く、アークスは「やるからには業界を挙げて共同歩調をとる必要がある」という。

 コンビニ業界は、スーパー以上に有料化への警戒感が強い。「コンビニは学校や会社帰りにふらっと立ち寄っていく人が多く、買い物袋を持ち歩くとは考えにくい」(関係者)との事情があるからだ。道内大手、セイコーマートは「購買単価が低いコンビニのレジ袋が、スーパーと同じ価格では不公平だ」と訴える。

 レジ袋の大きさによって、値段を変えるかどうかも悩みの種だ。値段が二種類以上になれば、客に袋を選んでもらうことになり「混雑時のレジは、お客をさばききれない」との懸念もある。

 消費者、小売りの現場ともに納得する仕組みづくりは容易ではなさそうだ。

メ モ

 レジ袋、ペットボトル、ガラス瓶などの容器包装ごみは家庭ごみの容積の6割を占める。その削減と再利用を進める容器包装リサイクル法が1995年に制定され、2000年に全面施行された。このうち、レジ袋は分別収集が難しく、可燃ごみなどに紛れ込んで焼却されるケースが多いため、有料化案が浮上した。

 国内では、一部の生活協同組合で、1970年代半ばからレジ袋有料化の動きが出始め、現在は全国の半数以上の生協で、一袋5−10円で販売。買い物袋持参率は8割近いという。しかし、道内では、コープさっぽろも含め、有料化している小売店はない。海外では、台湾がレジ袋の有料化を法律で義務付けている。