市電延伸の是非をめぐっては長い議論がある。市電は、地下鉄の建設や車社会の発達で路線縮小が続き、一九七四年以降、残ったのは中央区の「西4丁目」(南一西四)停留所と「すすきの」停留所の折り返し区間だけ。一日当たりの利用者数も減り続け、かつて十万人近くいた乗客は七六年以降は三万人台、八三年からは二万人台に落ち込むなど低落が続いた。
一方、欧米では排ガスを出さないクリーンさや、街なかの混雑緩和、高齢者対策などから路面電車が見直され、札幌市も九○年代後半になって路線のループ(環状)化や延長を検討するなど、活用策を議論した。しかし、結論が出ないうちに二○○二年度から収支が赤字に転落、「存続か廃止か」が焦点になった。
○三年に就任した上田市長は市民議論を重ねた上で、○五年二月、「札幌のまちづくりに不可欠」として存続を決断。同年夏に検討会議を設置、同会議は昨年九月、延伸を軸にした活用策を提言した。 |