2006/03/16(木)
 ストレスで毛色変化

 最近、飼い主さんの死後、毛色が変わってしまった犬の話が報道されました。真っ黒の毛色が次第に白くなり、最後には全身が真っ白になってしまったというもので、主人を亡くした犬の精神的なショックが原因ではと話題になりました。

 毛の色はメラニン色素によるもので、外部からの紫外線などの刺激から皮膚を守る役目があります。黒色ばかりとは限りらず、メラニン色素の形状や並び方によって、黒色から褐色、茶色など毛色のバリエーションがあります。

 メラニンを作る色素細胞は年齢とともに色素を作る能力が低下してきます。人と同じように犬も白髪が増えるのは生理的な現象です。しかし、老化現象以外にも、ストレスや食事などの影響でメラニン産生が阻害されることが知られています。

 この犬の場合の毛色の白色化は、ご主人を亡くした大きなストレスがメラニン細胞の色素産生能を低下させたものと考えられます。幸い、毛色は少しずつ黒色に戻りつつあるようですから、早く元どおりになってほしいですね。

(石川濶・帯広畜産大学附属家畜病院助教授)

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