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<下> 2大政党化
民意反映しきれるか
「昨年秋の総選挙で政権交代可能な政治状況がこの国にもようやく生まれた。二大政党の大枠ができて、参院選は初めての本格的な国政選挙だ」。二十一日、日本記者クラブ主催の党首討論会で、民主党の岡田克也代表は、隣に座った小泉純一郎首相を意識しつつ、二大政党の一翼を担う自負をにじませた。
昨年の衆院選で民主党は、共産、社民両党の議席を奪う形で躍進、解散時の百三十七議席を一気に百七十七議席にまで増やした。自民、民主両党が「二大政党」との位置付けは定着した。
首相と野党党首が一対一で対決する国会の党首討論も、四十五分間のうち民主党が四十分を占め、共産党はわずか五分、社民党への割り当てはなくなった。
通常国会が最終盤を迎えた今月三日の参院厚生労働委員会。与党は共産、社民、無所属の三議員が予定していた小泉首相への質疑を打ち切って年金改革関連法の採決を強行した。国会運営で自民党国対幹部は「民主党と話をつければ十分だ」と言ってはばからない。共産、社民両党議員らの質問を封じた行動は、二大政党論に乗る与党の姿勢の表れだった。
首相側近は「憲法改正を推進する立場からも、二大政党化を歓迎する」と話す。憲法改正発議には衆参両院それぞれで三分の二以上の議席が必要だが、「自公両党では足りないが、民主党と合意できれば軽く三分の二に届く」状況が生まれるからだ。
一方、二大政党では国民の多様な意見を反映し切れないとの声は根強い。共産党の志位和夫委員長は二十一日の党首討論会で「消費税も憲法改正も、二大政党には違いがない」と強調、自民、民主両党を念頭にした二大政党化への懸念を表明した。
ただ、世論調査で見る限り公明、共産、社民三党の政党支持率は現状では数%にとどまる。半面、無党派層は40%を超え、政党不信の最大勢力として、政党の存在意義を問い続けている。
自衛隊のイラク派遣と多国籍軍への参加表明、国民年金の保険料未納・未加入問題、有事関連七法の成立など、昨年の衆院選以降、多くの政治課題が浮上し、処理されてきた。小泉首相を支えた福田康夫前官房長官の辞任、小泉政権と対峙(たいじ)した菅直人民主党前代表の辞任に伴う岡田代表の登場など政治状況も様変わりした。
小泉政権に影響力を持つ自民党の青木幹雄参院幹事長は「参院選が終われば、二年間は大きな国政選挙はない」と断言する。今後、次期衆院選までに憲法改正や社会保障制度の見直しなど、国の骨格を問うテーマが政治日程に上るのは確実だ。
こうしたテーマを委ねることを前提に二大政党を育てるのか、それとも二大政党化の流れに待ったをかけるのか。参院選の選択は重い。(加藤雅毅) |
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