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13区 釧路・根室管内 復党の代償は「圧勝」
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| 「非常識だ」。六月初め、自民党前職北村直人の後援会幹部は、血相を変えて党道連会長鈴木宗男の秘書にくってかかった。根室管内の一部に配られたのは、13区の北村ではなく、比例に回る鈴木の後援会入会カード。すぐに回収し、鈴木側が釈明したが、北村後援会には、かつての仇敵(きゅうてき)に対する疑心暗鬼が広がった。 トラブルは、北村、鈴木の合同選対設立前から始まっていた。「連休明けには臨戦態勢に入る」と公言していた北村の意図に反し、立ち上げは五月二十日。「鈴木のスケジュールが合わず、一週間遅れた。その上、二十九日に遅らせろ、とまで言ってきた」と陣営幹部。 相前後して開くはずの管内町村の選対も、二人の後援会を交えた役員選びに手間取り、多くは設立が六月上旬にずれ込んだ。「半月遅れ。鈴木が足を引っ張っているのではないか」。北村幹部は、自陣への不信を募らせた。 「革新系より敵同士」といわれ、前回13区で激突した北村、鈴木の支持者の一部は、今も口もきかないほどの犬猿の仲。その鈴木と手を組み、釧路市長時代から盟友の自由党前職鰐淵俊之と対決する構図に、北村の支持者は戸惑いを隠さない。 そんな事情はお構いなしに、鈴木は五月末、釧路市で開かれた党の集会で「圧勝しなければならない。十万票が必要だ!」とぶち上げた。13区は道内唯一、同じ党の候補を比例代表と小選挙区に交互に立てる「コスタリカ方式」が成立した。小選挙区、比例代表ともに圧倒的な票をたたき出し、党への貢献度を示す−というのが、鈴木の考えだ。 北村の後援会幹部は「厳しい数字。鈴木が北村に課した宿題と受け取った」と渋い表情。その鈴木の注文にこたえるように、北村は、各地の会合で「選挙区の北村と、比例の自民票が一致しなければならない」と支持者に呼び掛け、従順なまでに党への滅私奉公に徹する。 釧根は北村の父・義和から続く「北村党」の固い地盤だが、コスタリカ方式を招いた原因は、鈴木の十勝からの「国替え」でなく、自らの復党にある。北村とともに新進党に移った支援者の中には、今も党籍を自民に戻していない人が多い。北村は、その負債を背負い、鈴木から課されたハードルを越えねばならない試練に直面している。 (敬称略) |