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3区 札幌市白石、豊平、清田区 似たもの同士綱引き
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| 「好きなように締め付けたらいい。お互いさまだからな」。民主党元職の荒井聡は地元回りを終えた夜、自室のソファに背広を投げ捨て、唇をかんだ。 荒井は前回選挙時、自社さ政権下で与党議員。医師会、税理士会などの有力団体は荒井が押さえていた。それが今回は…。連合系の労組票が基盤とはいえ、日本新党やさきがけの現職時代に培った保守票を看板にしてきた荒井にとっては、歯ぎしりしたくなるような場面が続いている。 衆院解散となった今月二日夜、自民党前職の石崎岳は札幌市内のホテルで気勢を上げていた。「税理士法改正案が来年の国会に提出される。今が大切な時です」。会場には「税理士による石崎後援会結成総会」の横断幕。税理士が国会議員の後援会を発足させたのは道内で初めてだ。 石崎は与党の立場をフルに活用し、医師会にも手を伸ばしていた。荒井はOBに医師が多い母校・札幌南高の同窓会などを通じて食い下がり、「地元は意見が割れ、最後は札幌全体を仕切る上部に判断をゆだねた」(ある支部幹部)。 医師らにとって、荒井はさきがけ政策幹部として介護保険制度の骨格をつくったメンバーの一人。前回選挙では、自民党で現厚相の丹羽雄哉が直前に札幌入りし、荒井を「新制度導入を目指す仲間」と紹介した。 それが今回、石崎の選対本部には丹羽の顔写真入りの檄文(げきぶん)。迷走の末、医師会は五月中旬に石崎推薦を決定し、石崎は五月末の激励会で「道内は医療に強い議員が少ない。都市議員として役割を果たす」と熱弁を振るった。 医師会は、高齢者負担増が柱の医療保険制度改正問題を抱える。法律、制度の見直しを前に、関係団体が与党になびく傾向は、唯一の地域代表を選ぶ小選挙区制のもとで強まっている。 石崎、荒井は共通項の多い「似たもの同士」の政治家とも言える。医療・経済問題のプロを自称する先輩格の荒井。石崎も衆院厚生委員会所属で、拓銀破たん後は自民党の「道金融不況対策小委」事務局長。ともに札幌−東京線を中心とした航空政策通を自負する。 だが、有権者とじかに接する機会の少ない大都市部では、この類似性が浮動層を迷わせる。有力団体が与党を渡り歩く一方、有権者から見ると主張の似通った二人の候補者。羅針盤のないまま、綱引きだけが熱を帯びている。 (敬称略) |