インサイド総選挙

4区 小樽・後志管内、札幌市手稲区 危機感募らす北教組
 北教組が道4区で、背水の陣を敷いて戦いを繰り広げている。民主党比例代表道ブロックの池端清一(元北教組書記長)が引退したことで、組織の出身候補としては同党元職の池田隆一(元同小樽支部副支部長)が唯一の存在になってしまったからだ。「何が何でも池田を当選させる」。さながら「とらの子」を死守すべく、組織のメンツに懸けて、自民党前職の佐藤静雄の壁に挑んでいる。

 北教組はこの半世紀近く、常に組織と衆院を結ぶパイプを維持してきた。古くは一九五二年に当選した元委員長の故横路節雄。その息子の孝弘も弁護士出身ながら、「準北教組」に位置づけられる。その後の池端と池田は、横路節雄と同様、まさに組織出身だ。

 このため、前回衆院選で佐藤に負けた池田の返り咲きは、北教組にとって至上命題。今回は、副委員長の大津勝彦を筆頭に、本部から十数人の専従組合員を4区に投入。道内他支部の組合員も、選挙区内の知人に池田支持を働きかけていく。「まさに総力戦」と、住友肇書記次長は言う。

 池田と議席を争う佐藤は、自民党内でもタカ派とされる江藤・亀井派に所属し、日の丸・君が代推進の急先ぽうに立つ。集会などでは「私と選挙区が同じある候補は、国旗国歌を否定し続けている」などと、池田を意識した発言を繰り返す。

 日の丸・君が代問題などをめぐっては、民主党内でも意見が割れているのが実態。それだけに、北教組は「もし4区で負けて組織出身の代議士がいなくなれば、党内にさえも、われわれの主張が伝わりにくくなる」(幹部)と、危機感を募らせる。

 もっとも、公示を目前にしたこの時期になって、池田陣営には、北教組が前面に出過ぎることへの懸念も出始めた。池田の勝利には無党派層の取り込みが不可欠だが、4区では佐藤や共産党新人の琴坂禎子と浮動票を奪い合う展開が予想され、「特定の組合が目立ちすぎると、一般の支持を失う」(陣営幹部)恐れが出てきたためだ。

 かつて小樽地区の北教組といえば各級選挙でも、最強の結束を誇ってきた。それが前回衆院選に次いで、昨春の道議選小樽市区でも出身候補は連敗続き、弱体化は覆いようがない。

 前回、池田の得票は約五万二千票で、佐藤とは六千六百票差。今回の激戦をどう制していくか。ジレンマを抱えながら、持てる力を振り絞っての戦いが正念場を迎えている。

(敬称略)



北海道新聞
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