07札幌市長選 マニフェスト激突
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| 二十五日告示された札幌市長選。道都のリーダーを決める選挙戦は、再選を目指す現職の上田文雄氏(58)=民主、社民、市民ネット推薦=と、新人で前国土交通省技監の清治真人氏(58)=自民、公明推薦=の有力二候補による事実上の一騎打ちだ。百八十九万人の未来を両候補はどう導こうとしているのか。選挙戦序盤の言葉を紹介しながら、両候補のローカルマニフェスト(公約集)を検証する。 |
| 2007/03/27(火) 朝刊 |
| <上> 暮らし |
上田文雄氏 市民参加で介護や育児
| 「まちづくりセンターを拠点に、市民の皆さんの間から、高齢者に声をかけたり、子供たちを見守り、犯罪から守る活動が生まれている」
(26日夕・地下鉄大谷地駅前) |
支持者から贈られた花束に笑顔の上田氏。この後、商店街を精力的に歩き、行財政改革や中小企業支援に力を入れると訴えた。握手を求める市民に「手応えを感じました」=26日午後3時、札幌市白石区、本郷通商店街(村本典之撮影)
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上田氏は選挙公約の基本精神を「人を大事にすること」とし、生活関連分野の政策を重視する姿勢を強調している。
公約のうち、市民参加のまちづくり政策は「市民活動促進条例の制定」「まちづくり参加・入門教室の開催」「センターの自主運営化を図る」など九項目。遊説でも「まちづくりの主役は市民の皆さん」「人々が豊かになるには、市民自治の実践が必要」と訴え、高齢者介護や子育て支援などの市民ボランティアが増えることを期待する。
子育て政策では「子どもの権利条例制定」「子育て支援センター増設」などを掲げた。福祉関連は「○七年度中に高齢者を悪徳商法から守る被害防止ネットワークをつくる」ことなどを掲げる。
一方、敬老パスについては「利用上限額を現行の五万円から七万円に」、ごみ対策は「清掃工場廃止を目指し、ごみ減量を進める」とし、「敬老パス原則無料化」「家庭ごみの無料収集継続」を掲げる清治氏とは違う。
上田氏は、多額の予算が必要な補助制度や事業を控え、お金のかからない制度や仕組みを公約に多く盛り込んだ。市が約二兆一千億円という借金(市債残高)を抱えていることが背景だ。
これに対し、清治陣営は「財政が厳しいから敬老パス原則無料化は無理というのは問題」と批判。上田陣営は「『敬老パスの原則無料化で増える市の負担が八億円』という清治氏の主張は間違い。利用者が増えることで、二十億円程度の負担増につながる」と反論している。(川原田浩康)
清治真人氏 福祉もごみも「無料化」
| 「敬老パスの無料化は街づくりにどうしても必要です。お年寄りはどんどん街に出てきて若者と交流し、健康を維持してほしい」(26日夕・カウボーイ手稲店前) |
商店街を歩きながら、有権者の手をしっかりと握り支援を求める清治氏。タクシーの中にいる乗客に駆け寄って手を差し伸べ、「清治真人です。一生懸命頑張ります」と訴える場面も=26日午前11時30分、札幌市西区発寒(西野正史撮影)
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清治氏は演説で、暮らし分野の政策を充実させて「生活環境日本一のマチ」を目指すと強調している。福祉、子育て、教育といった暮らしにかかわる分野は、マニフェスト百五項目のうち半分近くを占めるが、目立つのは「無料化政策」だ。
目玉は七十歳以上のお年寄りが対象の敬老パス(敬老優待乗車証)の無料化復活。上田氏が二○○五年度から一部自己負担と上限付きの制度に改正したが、これを年収四百万円以下の人は無料に戻す。無料にした場合、市負担額は現行より八億円増えると試算。二十六日の街頭演説では「八億円さえ出さないのは品格のある街づくりを考えていないからだ」と、財政難を理由に有料化した上田氏を批判した。
最重要課題の一つ、子育て支援策は、就学前の乳幼児医療費を無料化すると主張。妊婦の一般健診も、無料回数を現行の一回から「複数回」に拡充すると訴える。
また家庭ごみ収集について、市の審議会がごみ減量化へ有料化を答申したが、清治氏は収集や焼却場の民間委託を進めることで無料化を続けることを打ち出した。教育問題では、いじめ対策としてスクールカウンセラーを全小中学校に配置するとしている。
ただ、敬老パス無料化に関しては、上田氏が「無料に戻すなら八億円ではまったく足りない」と指摘、清治氏の試算に問題があると批判している。また、こうした無料化政策で市の財政負担はいくらかかるのか、どういう制度でいつ実現するのかなど、具体的な設計図は提示していない。(志子田徹)
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