21歳 三協精機−白樺高 ドーンとの差 感じなくなった
初舞台 勢い武器に勝つ 五輪を控えた今季、日本女子短距離界の新しい時代を切り開いた。日本女子で初めて500メートルで38秒台の壁を突破。世界レベルへ到達したことによって、21歳の背中には、間違いなく期待という目に見えない重荷が日に日に忍び寄る。
挑む相手が強ければ強いほど、闘争心を燃え上がらせる−。このたくましさを証明したのが、500メートルで37秒台をマークした昨年12月のワールドカップ(W杯)ソルトレークシティー大会だった。 2レースとも同走は女王カトリオナ・ルメイ・ドーン(カナダ)。しかし、不動の世界記録保持者を相手に委縮するどころか、本人は大喜び。そして連日、37秒台の日本新。初めて世界の表彰台にも上がった。「ルメイに勝つために何をすればいいか、見えてきた」と度胸満点のセリフも出た。 ルメイ・ドーンに追い付くのは並大抵のことではない。世界記録(37秒22)と大菅の自己ベスト(37秒78)の差は、まだまだ大きい。それでも「勝負してやる、と思えば、そんな大きな差とは感じなくなったんです」。シーズン前から、こう語っていた。 体も意識も、すでにトップギア。「もう守りに回らないように、攻め、でいくだけ。ルメイに追い付こう、ルメイに少しでも近づこうってね」と、今村俊明監督もあえて手綱を締めるつもりはない。勢いも、ここまで来たら強力な武器だ。 夜、寝る前はイメージトレーニングを欠かさない。もちろん同走者はルメイ・ドーン。自分が先にゴールする、とてつもないシーンを毎日焼き付けているに違いない。 (酒井信太郎) |